別冊太陽『薪能』

<img src="https://liblib.sakura.ne.jp/web/wp-content/uploads/2021/08/logo_repair-1.jpg" width="30" height="30" /> 別冊太陽『薪能』

[本の情報]

  • 別冊太陽『薪能』
  • 並製本、無線綴じ
  • 出版社:平凡社
  • 発行:1988年4月
  • 天地290mm、左右220mm、厚み11mm、146ページ
  • 本文:塗工紙と非塗工紙が交っている

[修理前の状態]

  • 真ん中近くでノド割れがあり、本文が2つに割れている。
  • 本文用紙の痛みはほとんど見られない
  • 修理痕もなし

[どのような状態にしたいか]

  • 閲覧可能な状態で書庫に保存(利用頻度は高くないと思われる)

[どのように修理したか]

  • のこぎり製本にて修理:ノド部分には文字情報がないので、完全にノドまで開かなくても良いと判断。本文用紙や背の糊に大きな劣化は見られず状態が良いので、糊は落とさずにそのままの状態で修理。
  • 本文の状態が良く、天地290mmと大きかったので、縦軸の麻ヒモを入れる溝は通常の半分にした。使用した麻ヒモは、ホワイトレーン16/9。
  • 糊の上から麻ヒモを入れる溝をノコギリで掘ったが、ノコギリの刃に糊がくっついてしまい、それを取り除きながらの作業となった。
  • 寒冷紗とクータを付け、背と表紙をボンドで貼り合わせ、修了。

[雑感]

  • 今回は、のこぎり製本で修理したため、ノドは開かない。したがって、クータを付ける必要はないが、背と表紙をくっつけるための補強としてクータがあった方が良いかと思い、付けた。が、並製本であるので、もしかしたら、クータは必要なかったのかもしれない。

【修理後の状態】

【溝に麻ヒモを埋めて背に糊を付けた状態】
【指貫】
麻ヒモを溝に埋める時、素手で行うと1冊やっただけで皮が剥けてしまったので、端切れの革で指貫を作りました。これのおかげでラクチンです。



コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です